五島:玉之浦の取り組み

平成18年5月10日(水)玉之浦中学校での取り組み開始

教育委員会中坂さんの準備のおかげで玉之浦中学校での食育活動がスタートしました。
吉田・中尾は船でギリギリの到着でした。

子ども達は和やかで、作業も積極的に参加していました。

みんなでこうして、土に生ごみを混ぜました。
雨が降っていたので、体育館での作業です。

生ごみを混ぜた土は一度プランターに入れて、置いておきます。上にシートをかけてひもで縛ってもらいました。数日後にまた混ぜることをお願いしました。

放課後、今後の取り組みについての相談。
食のチェックシートをつけてもらうことにしました。
今回、玉之浦中学校を訪問して、日本中、食の現状は同じだ…ということを実感しました。
島だからといって、わかめや海草をたくさん食べていたり、和食というわけではなく、ジュースも同じように飲んでいるようすです。
野菜ぎらいの子も同じような状況でした。

印象的だったのは、子ども達は、優しい雰囲気で、穏やかでした。
きっと、食への取り組みの効果は大きいように感じられました。
帰り道、島の中心にあるスーパーによってみました。
(掲示板より)福江島での大型スーパー  投稿者:中尾慶子  投稿日: 5月11日(木)
福江島を訪問して、島の真ん中に大きなスーパーがありました。(スーパーバリューの加盟店でした。)かなりの食料品がこのスーパーから各家庭に届けられている感じでした。
品揃えは本土とほとんど一緒です。野菜も魚も同じような状況でした。
醤油も味噌も写真のように、本物の醤油もあれば、味付けの加工醤油もどちらもあり、品揃えは豊富でした。

印象的だったのは、お総菜コーナーが広く多く感じられたことです。
そして、よく売れている様子でした。
島内では、意外に、通勤に時間がかかる様子で、共働きも多く、食の現状は都会と全く変わりない現状がある様子でした。野菜が全く食べれない生徒、ジュースをよく飲む生徒など、本土も離島も共通する生徒がいます。

「皮や生長点を食べ、調味料を良く選び、本物の発酵食品を食べる。ジュースを控える。」という視点を今後広げて行ければ…と思います。
学校からの今後の情報発信が楽しみですね。
五島:奈留島の貯水ダムのヘドロ化  
  玉之浦中学校での講演会にお隣の奈留島の水道関係の方が参加して下さっていました。

奈留島にはいくつかダムがあるそうですが、ヘドロ化していて、悪臭が問題になっている箇所があるとのことでした。家庭排水が流れ込むわけでもない自然の中の貯水ダムがヘドロ化するのは原因がよくわかりませんでした。よくよく聞いてみると、定期的に藻を枯らすために「硫酸銅」を散布しているとのことでした。さらに紫外線殺菌装置が取り付けられているとのこと。
原因は明白ですね!?
微生物までも死んでしまって、浄化する生き物がいないということです。
枯れた藻や死んだ生き物が中で、腐敗してヘドロ化しているのだろうと推測されます。

奈留島の方は、まずは、微生物液などを投入して、良い浄化ができる状態をつくり、根源的な原因である、「硫酸銅」などの農薬散布をやめてみようとおっしゃっていました。
自分達でまずは、取り組んでみるそうです。
循環のしくみに気付いたら、色んな分野で応用がききますね
平成18年3月26日(日)玉之浦婦人会研修会にて

ボカシ作りも実施されていて、この日は無料配布されていました。

公民館長さんを中心に、EM団子をつくる活動もされていました。

微生物活性液も無料配布されました。

天気の良い日にこうして集まって下さって、ありがたかったです。環境と人の健康との関係を中心に中尾がお話させてもらいました。

子ども達がつくってくれた微生物団子です。

この日、糸状菌:白カビがいっぱいでていました。
講演が終わり、皆さんで「EM団子」を投げる活動に、私も参加しました。

さあ、みんなで団子を投げました!どこまで飛ぶかな?

大人も子どもも楽しく投げました!しかし、この大きな湾内に…胸がジーンとしました。
こうした行動によって、住民の思いを表現することは大切だと思いましたが、同時に根元的な原因を改善することもしていかなくてはいけない…と感じました。

帰り道、産業廃棄物処理場が目につきました。
湾の周囲には民家は少なく、住民には相談ないまま産業廃棄物処理場が数年前にできたそうです。

雨が降ると湾内が茶色くなるほど、土砂が流れ出すそうです。
管理状態をチェックする必要があるように思いました。
(掲示板より)五島福江島の玉之浦湾の現状  投稿者:中尾慶子  投稿日: 3月26日(日)
今日の講演が終わり、皆さんで「EM団子」を投げる活動に、私も参加しました。
そして、玉之浦湾の現状について色々なことが分かりました。

まず、福江島の中ではこの玉之浦湾のカキにだけ10年前から毎年「貝毒」が発生しているのです。この貝毒は、海水の温暖化と富栄養化が原因とされているようです。上空から見ても海の水はコバルトブルーで、とても綺麗な福江島です。人がたくさん周辺に住んでいるわけでもありません。
この玉之浦湾には、水が出入りできる場所が2カ所しかなく、まるで湖のように波静かな湾なのです。

そのため、国の指定を受けた、船の避難湾となっているそうで、台風の時など各国の船がここに停泊するそうです。中国からの船などが、船底の水を出すとき、真っ黒な排水が流れているそうです。
おまけに今日見ましたが、湾内に産業廃棄物埋め立て地ができており、雨の日には茶色い水が流れ出しているようです。
さらには、ゴミを海岸で燃やす習慣があり、ごみ拾いをした後、全部海岸で燃やして波にさらわせています。ビニールも空き缶も発泡スチロールも…つまりダイオキシンも…

つまり、これらの海におくり出されたものは、波静かな湾内に静かに堆積しているに違いない…と感じました。水は出入りがあって、比較的澄んでいて綺麗ですが、海の底の泥に問題があると感じます。

地元、公民館長の藤原さんは、アコヤ貝の養殖を湾内でしたいましたが、近年、病気が発生してしまうのでやめてしまったそうです。昔のように貝を獲って食べられる湾にしたい…という強い願いがあります。たった1人でEM団子を作っておられましたが、今回、地域の生活学校の皆さんや子ども達と共にEM団子を作り、みんなで投げることになったのです。

見ていて、心熱くなりました。そして、ここまで来ている海の現状と、このけなげな活動をもっとPRする必要があると感じました。大切なのは、そのイベントを通して、多くの人に気付いてもらい、湾に入ってくる負の要因を減らす必要があると思うのです。

まず、すぐできるはずのこととして、海岸での野焼きの問題点を伝える必要があります。
さらには、産業廃棄物処理場のあり方に住民の意見を届ける必要があると思いました。雨の日に湾内が茶色に変色する状態は管理状態に問題があると感じます。
そして、すこし難しい問題として、海外からくる船の排水への規制…もしくは、国が指定している避難港であるならば、国への働きかけ?
そして、海の底のドロの分析を、地元の長崎大学に相談してみるなど…

できることから、みんなで声を出し合っていくことが大切ですね。
これこそ、1人の100歩より、100人の1歩。貝や魚を安心して食べられる湾に戻したいというのは、みんなの共通した願いだと感じました。
(掲示板より)玉之浦湾での海岸野焼きへの警鐘  投稿者:中尾慶子  投稿日: 3月28日(火)
自然豊かな福江島へも、多くのゴミが海流にのって漂着しているようです。
玉之浦湾内にも流れ込んできていて、漁業関係者の皆さんが清掃活動をして下さっているそうです。

折角、集めたそのゴミを全てこうして海岸で燃やして、満潮時の波にさらわせているのは、実は大きな問題です…
目に見えなくした状態かもしれませんが、目に見えない状態でダイオキシンなどより悪いものを含んだ焼却灰が海底へ沈殿していくことになるのです。

私も佐世保の家に嫁いで来た頃、この家にも焼却炉があり、ごみ燃やしは毎日のお婆ちゃんの仕事でした。ビニールも何も混ざった状態で燃やしてしまい、おまけにその灰を家庭菜園にまいていました…みんな、良かれと思ってして下さっていることでした…
今は、すっかり改善されて、家庭での焼却は禁止になりましたし、ミネラル補給は「カキガラ石灰」。しかし、昔の感覚で、草木の灰は畑のミネラルということから、ごみの灰まで同じ感覚で使ってしまう恐さがありました。
海での、この行為もおそらく、その延長です。燃やしてしまえば何もなくなり後は微生物が処理してくれる…ぐらいの感覚だと思われます。
微生物が分解できないダイオキシンや多くの化学物質。生物濃縮していずれ人間の生活に戻ってくる化学物質。微量でも身体の機能を狂わす環境ホルモン作用の化学物質。その恐さを知れば、この行為の罪の深さが分かるはずです…

今、北極の民族イヌイットの体内ダイオキシンは、先進国の人達の50倍の濃度に達しています。アザラシや鯨など、食物連鎖の頂点の肉を食べる食習慣のためです。
一度、自然界に放たれた化学物質は必ず、食物連鎖の中を回っていることを、私達は忘れてはいけないと思います。

海岸での野焼きが減っていきますように…そのためにも、行政の環境部なども清掃活動のごみは無料での引き取りなどを実施しているはずです。
平成18年1月22日(日)玉之浦地区PTA連合会研修会
五島教育委員会玉之浦分室の中坂さんの企画で、玉之浦を初めて訪問しました。
中坂さんは、五島の出身でふる里を愛する青年でした。五島の自然も人も元気になり、五島全体が元気になる道を模索されているのがよく伝わってきました。

玉之浦湾を通るとこんな張り紙が!?
ここ数年、毎年、貝毒が発生していて、カキが食べられないそうです。原因は特定されていないとのこと。

一見、こんなに澄んでいてキレイな湾なのに…とても不思議に思いました。

PTA研修会では、中尾が食育のお話をしました。
感想を聞くことはできませんでしたが…

教育長さんはとても食育に理解がある様子でした。
ご先祖に感謝する大切さ。食べ物に感謝する大切さなどお話して下さいました。
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