佐賀県鹿島ロータリークラブの実習研修のようす
平成17年11月20日(日)鹿島での吉田俊道講演会の様子
平成18年3月19日(日)

干潟で有名な佐賀県の鹿島には沢山の畑が広がっています。その一角を借りて、実習研修がスタートしました。

ロータリークラブの皆さんや、農業関係者や家庭菜園をされる方々が集まりました。

ロータリークラブの若手(ローターアクト)の皆さんが1週間、生ごみを回収してボカシを混ぜて集めていて下さいました。お疲れ様です…

参加者の皆さん用に長靴やゴム手袋、軍手などを準備して下さっていました。さすが!ロータリークラブですね…いたれりつくせりの研修です。

この耕耘機でまずは畑を耕します。これだけの広さになると、耕耘機があるととっても便利です。

耕耘した場所に生ごみを広げていきます。
1平方メートルに20kgを目安にして、生ごみを広げます。

うわ〜!すごい量ですね!?生ごみは水分が多いので1u20kgというのは相当な量でしょう!?

かまぼこ業者さんからの生ごみは大量の大きなかまぼこ!あまり大きいと中から腐るので、みんなでちぎりました。できるだけ小さい生ごみの方が分解はスムーズです。

生ごみと共に、記念写真!我が家(中尾)の息子達4人は側でキャッチボールをしていました。大人達が生ごみを一生懸命土に混ぜているのが少し不思議そうでした。

生ごみに米ぬかをふりかけました。米ぬかは粒が小さいので、まず微生物が米ぬかを分解し増えますし、発熱し生ごみの分解がスムーズに進みます。
(ボカシじゃなくても米ぬかで充分です)

土と生ごみをしっかりと混ぜます。耕耘機で3回ぐらい耕しました。若い女の子も初めて挑戦!

隅っこの方は爪くわでよく耕しました。生ごみの表面にしっかりと土がまぶされた状態です。ここまでくると、すでに臭いがほとんどしなくなっています。
土の微生物による分解がすでに始まっています。

最初の2週間、犬猫カラスよけとして、ビニールシートをかけます。最初の数日は、雨にも打たせないほうが良いので、山奥でない限りは、必ずシートをかけて下さいね!

風でとばないように、石や土をのせました。
これで今日の作業は終了です。
3日目、7日目、2週間目、4週間目、と4回の耕耘をすることをおすすめします。耕耘して酸素を送るとよく分解発酵がすすみます。

5月の連休ぐらいに苗を植えて、夏野菜を植える予定です。苗の植え方を説明しています。
「穴を掘るより握り拳で土を押さえてビショヌレにしたポット苗を入れ、土をかぶせ周囲をグッと押さえること。根の活着が良い状態をつくることが大切…」などなど吉田さんからの細かいアドバイス

若いローターアクトの皆さんが熱心に聞いています。どんな苗をいつどうやって植えたらいいのか…みんなが初めての体験で、真剣に聞いています。

福岡から研修にきている居酒屋経営の白仁田さんは、明日も一日、吉田さんの畑で研修します。
目指すは「元気野菜居酒屋」だそうです。
福岡での「食卓の向こう側シンポジウム」に参加されて以来、何度も佐世保に通っておられます。

天気の良い中、みんな、何だかワクワクとしながら研修を受けました。学校の子ども達と一緒で、収穫の日を夢見ながら、チョッピリ大変な作業もみんなでやるととても楽しいものでした。
今後の鹿島の動きに乞うご期待!!
自分達がしっかりと経験を積んでから、今後は学校や家庭菜園のための学習会などをしていくことも、視野にあるようです。さらには、できた野菜をブランド化して、その価値が分かる人達に販売をしようという意気込みもあるようです。
ある意味、農業革命!?素人の人達が楽しみながら、趣味を実益にしていく勢いですね!?
生ごみ堆肥で微生物一杯の土作りをした野菜の美味しさや栄養価の高さへの認識が広がれば、生ごみ堆肥の需要も伸びていくことと思われます。
その時は行政の出番です。仕組みを作って、ゴミ処理熱で生ごみ粉末などを作って配布してくれれば、農家も取り組むことができます。鹿島は給食センターは1ヶ所ですべての給食をつくっているそうです。その生ごみを粉末にするか、堆肥化するかしてくれれば、使いたい人はたくさんいます。
循環型社会へ向けて、私達にできること…
家庭菜園?消費行動?支援?声を出すこと?何か皆さんにできる一歩を!変わるのは自分から…
うずうずと渦巻く、こんな暖かいみんなの思いがつながり合えた時、時代は動きますね。
時代は動いている!そんな実感がある今日この頃です。(中尾報告)
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