自分の家庭以外の
生ゴミを集めて活かす人々

自分の家庭では、栄養たっぷりの野菜の皮は食べてしうので、生ごみはあまり出ません。
それで生ごみが欲しくて、隣の家や寮、保育園から生ごみをもらって土に返す人たち
また、土からの生命力が一番濃縮した皮を、ごみとして燃やすのがあまりにも忍びなくて、学校、病院の生ごみを回収する人たち。
 
そこは、厄介な生ごみをどう処理しようかと言った発想とはまったく異なる世界です。
 そんな方々が県内にボツボツ増えてきているんですよ!
 
広く大量に集めて、多くのコストとエネルギーを使って処理することも必要でしょうが、
各地で顔の見える範囲で、小さな循環の輪がたくさん増えていったら……!
有害物の混入を心配する必要もない、心の通い合う
これが、最高の生ごみ回収、再利用システムではないでしょうか。
あなたも近未来の世界へ一足先に進みませんか?

佐世保市早岐 本城さんの紹介ページへ
畑の横にバケツとボカシを置いておくとご近所の方が生ごみを入れてボカシを混ぜてくれます。

鹿町の邑本さんの紹介ページへ
毎日大量に出る学校給食センターの調理くずは、野菜の皮や外葉やヘタだらけで最高の宝物です。
元気野菜が育っています。

佐世保市木風町 長嶋さんの紹介ページへ
佐世保愛恵病院から生ゴミ回収を行なっているご夫婦です。

佐世保市 古賀金次郎さん

佐世保市万津町で写真屋さんをしている古賀さん。
以前から、今の野菜の味の変化に大いに疑問を抱いていました。
大地といのちの会の活動に触れて、その原因がはっきり確信できました。
そして、このままでは子どもたちに申し訳できないと、スタッフの仲間入り、
いまでは一番の縁の下の力持ちになられています。

 すぐ近くの八百屋さんに野菜くず回収を提案したら、それはもう大喜び!
毎日もらってきては、切って、ぼかしと混ぜて保管し、週に1回程度畑に持って行き
ます。

毎日ダンボール2箱分の量に、さすがの古賀さんもちょっぴり閉口気味でした。
今では、自分に多すぎる量は、前出の吉田正人さんが引き取ってくれています。

佐世保市 吉田正人さん

小さな規模で、最高の循環の輪が出来ました。

吉田さんは教員を退職後、お好み農園を作り、野菜作りを楽しんでいらっしゃいます。
年1回仲間達をよんで、収穫祭を開いています。
大地といのちの会に出会って、厄介者の生ごみが、実は野菜を元気にする貴重な宝であったことに気づき、以前から料理の勉強に通っていた、黒髪町の、食材を大切に考える料理教室に生ゴミ回収を持ちかけたところ大賛成!
料理教室の方が写真のように、調理くずは大き目のタッパーに入れてぼかしとシェイクしておきます。
それを吉田さんが週に2回、回収に来て、そのまま畑に直行です。

そうやって出来た元気野菜は、また料理の食材に使われるのです!
小さな小さな循環の輪が完成していました。
生ごみが循環することで、元気ないのちが循環し、なにより人の優しさが循環していました。新しい地域循環型共生社会の理想を見た思いでした。(平成16年7月)

佐世保市の山本信夫さん


山本信夫さんは農家ではありませんが、自然農法に出会い、
土地を借りて農業を始めて38年のベテランです。
生ごみが最高の土作り資材であるとの話を聞いて、
早速それをこれまで築かれた自然農法の技術に取り入れようと考えました。

昨年末から近所の藤原幼稚園、みなと保育園に声をかけ、
これまでごみとして捨てていた生ごみの回収を始めました。

毎日夕方取りに行きます。
毎日平均して20リットル容器2杯分を回収しています。


そのまますぐ畑に入れて、三つ爪くわでよく混ぜます。
自然農法を続けた畑はもともと微生物いっぱいなので、
ぼかしを加える必要もないようです。

板を前日より少し先に移動させ、網をかぶせます。
1つのうねに、毎日生ごみが混ぜられ、少しずつ先へ進んでいきます。
1ヶ月以上たって、浄化が完了した所から植え付け開始です。

浄化がすんで植え付けしていいかどうかの判断は雑草です。
草が元気に生え始めたら、草が「作ってよかよ」と言ってるそうです。

浄化した土では、きゅうりが草をたっぷり敷かれて、すくすく育っていました。
となりの仲間も「生ごみで作ったら、野菜が育つ育つ!」と
実感を込めて言われてました。

毎日楽しそうに、くわひとつで、もったいない生ごみを活かしておられて、
作業に同行しながら、私もここの土のように暖かい気分になりました。(h16.6)

江迎町の宮村さん

食堂の生ゴミ回収
「ぼかしにぼかされてしまった!」と言いながら、リサイクル野菜作りにはまり込んでいく江迎町の宮村さんご夫婦。実はEM菌の比嘉教授の本に触発され、10年以上も前からリサイクル野菜作りに取り組んでいます。

趣味の家庭菜園程度から、最近は、さらに面積を拡大していて、生ごみが足りない!

そこで昨年からソレイユ吉井内の食堂から出る、燃やされる運命だった生ごみを回収して、土に返してあげています。

畑の隅に設置した木の枠の中に、生ごみとぼかしと草を混ぜて切り返します。
湯気を立てて発酵し、臭いがなくなったころ、畑に入れています。


まだまだ生ゴミがたりない〜と頑張っていらっしゃいます。



木枠で堆肥づくりも実践。

折橋町の藤瀬さん

アパートの両隣の生ゴミ回収!…佐世保市折橋町の藤瀬さん。
リサイクル野菜作りの魅力に取り付かれ、ベランダ栽培では物足りなくなり、近くに小さな畑を借りることになりました。そうなると生ごみが足りない!

そこで、アパートの両隣の人に、生ごみをいただけないか提案したところ、厄介な生ごみをわざわざ下まで運ぶ必要がなくなるので大喜び!両隣の人は、藤瀬さんのドアの前のバケツに生ごみを入れておきます。

藤瀬さんは1日1回それを台所の密閉処理容器にぼかしを混ぜながら貯めていきます。
この生ごみのぼかしあえを、2週間に1回程度畑に運んで土に戻します。

生ゴミを捨てなくなったので、ゴミ捨ては月に2回ですむそうです!!家庭のゴミの半分近くが生ゴミです。でも本当は、生ゴミってゴミじゃないんですよね…

このバケツに、両隣の方から生ゴミを入れてもらっています。

家の中では、ボカシをまぶした生ゴミを密閉容器で保管…

畑と、ベランダで元気野菜を栽培しています。

マンションのベランダで家庭菜園。プランターで栽培しています。
個人ではなく、ちょっとだけ規模を大きくして回収するグループもあるんですよ
中里中学校では、中里小学校の生ごみを利用しています
環境を考える会では、毎週1回、近隣の保育園や給食施設等の生ごみの回収をすでに4年以上続けています。
風の家の皆さんは、近くの寮の生ごみを集めています。
 (今後もドシドシ取材予定!!)
佐世保市折橋町の一人暮らしのFさんは、お隣の生ゴミをもらって、プランターで野菜作り。
ゴミ捨ては月に2回で済むそうです!!
佐世保市のKさんは近所の仕出し屋さんの生ゴミをもらって畑に入れて野菜作り。
佐世保市Sさんは娘さん家族の生ゴミまでもらって野菜作り。
大村の弁当屋さんは生ごみを戻した畑で使って市民農園を開園
川棚町の作業所では、給食施設の生ごみを回収して、農園を始めます。
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