味噌造り体験
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平成17年7月15日(金)味噌汁づくり |
3月に仕込んだ味噌が出来上がったので、1学期最後の理科の授業で味噌汁にしました。
(味噌は冬に向けて秋につくるのがいいと聞いていましたが、なるほど納得しました。暑くて発酵しすぎてアルコール発酵している味噌もありました。風通しのいい涼しいところに置くことが大切ですね。) |

さあ、好きな具を選んで味噌汁作りを開始。 |

作り方は特に説明しませんでした。作ったことがある数人の生徒と共に知恵を出し合っています。 |

ゴボウの皮はむかないように言いました。「皮にミネラルがあるんだよ」 |

味噌は良いにおいになっていました。色もこんなに!? |

「味噌汁って簡単じゃん」とみんなでワイワイ言ってつくりました。 |

このかわいい生徒達も、日本人の「ごはんに味噌汁」の食習慣を受け継いでいって欲しいです。 |
味噌汁を初めて作った生徒も多かったようです。
「砂糖や醤油は入れないのですか?」「味噌汁って味は何で付けるの?」「味噌よ」「へ〜」
「いりこもそのまま食べよう」「え〜いりこ気持ち悪〜い!?」「カルシウムタップリだよ」
「ゴボウやジャガイモは皮ごと使おう」「皮とか気持ち悪〜い!?」「ミネラルタップリだよ」
生活習慣とは、積み重ねですね…2人に一人は生活習慣病のこの時代。さて、この子達の将来は?大切なことをしっかりと伝えていきたいです。 |
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聖和女子学院高校1年生 味噌造り体験 |
平成17年3月18日(金)5クラス各40分理科授業での実施
「発酵食品について知る」 「微生物との共生の時代について考える」 |
微生物発酵食品の中でも比較的簡単につくることができる手作り味噌。
微生物の力だけでじっくりと発酵させた味噌は、旨みがありとても美味しいです!
一度つくるとやみつきになります。家庭用には贅沢に自然海塩を使います。これが美味しさの秘訣です。実に美味しい味噌汁ができますよ!(安い市販品のほとんどは工業用食塩:塩化ナトリウムが使われています。旨みも化学調味料でつけてあります。買うときは中味をよく選んでくださいね。)
今回の授業では、無農薬国産の麦・米・大豆、平戸の自然海塩を使いました。
材料と愛情は一流の手作り味噌です!? |
40分授業の中では、とにかくバタバタでした…。出来れば1時間半ぐらいの時間があればゆったりと作業や説明ができると感じました。(1時間の授業の中での実施は、事前の準備が大切です) |

一昼夜、水につけておきます。
大豆1kgに水4kgを入れました。
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調理室のコンロを全て使い、鍋に一昼夜大豆をつけておきました。
(26kgの大豆を準備しました。) |

朝6時すぎから鍋に火をつけて5時間ほど煮ました。(家庭では圧力鍋を使うと30分程度で済みます。)
しばらくするとアクが出てきます。 |

アクはすくい取ります。 |

煮汁が減るので、大豆が浸るように常に差し水を心がけます。
こがさないように注意します。 |

指で軽くつまんでつぶれるくらい、大豆がやわらかくなればザルに上げます。煮汁は大切にとっておきます。 |
生徒達は麦こうじ米こうじを見るのも初めてです。「へえ〜この白いのカビなの〜?」とおそるおそるさわるけれど、食べてみる子もいました!?毎朝の味噌の正体を知りましたね。 |

丈夫なビニール袋の中に
米こうじ1.5kg
麦こうじ1.5kg
自然塩0.5kg(500g)を入れて、全体が均等になるようにもむようによく混ぜます。 |

その横で、大豆をつぶします。
サラシで袋を縫い、その中でつぶしました。ローラーでつぶすとよくつぶれます。 |

大豆をよくつぶすことが大切です。
フードプロセッサーで砕いてもいいですね。 |

生徒達はすりこぎでたたいたり、悪戦苦闘しながら、つぶしていました。 |

つぶした大豆をを先程のこうじや塩と混ぜます。(1kgの大豆を煮てつぶしたものです。) |

煮汁をカップ4杯程度混ぜ、湿り気を調節しながら、手でにぎるように、よくこねていきます。 |

煮汁には旨みがタップリ入っているので必ず入れましょう。 |

良くこねたら、できあがりです。
野球ボールぐらいにまるめては、味噌樽にたたきつけるように、詰めていきます。 |

手でよく押さえて空気をぬきます。表面に塩をふって、和紙やサラシをかぶせて、フタをして密封します。 |

たくさんの味噌ができました。
生徒は500gずつビニール袋に入れて持ち帰りました。 |

このまま3ヶ月ほど置いておくと、美味しい味噌のできあがりです。
2年生の理科の授業で味噌汁をつくってみたいと思います。 |

全員が初めての体験でした。ご指導下さった、大地といのちの会の皆さん、ありがとうございました。 |
即席インスタントの味噌汁の味噌などはほとんど、化学調味料(アミノ酸など)の表示があり、旨みは人工的につくられています。じっくりと微生物が発酵する際に作り出す代謝物質が動物にとっての有用物質であり、生理活性化物質なのです。それが旨みとして、私達の舌が感じるわけです。3ケ月の発酵を待つことができるのは家庭の中だからこそですね。1年分の味噌を造り、微生物をいただいて長寿国を築いてきた日本の歴史って素晴らしいですね。
「時間」と引き替えに「命の素」を見失わないように、この子ども達も将来の家庭を支えてもらいたいものです。 |
材料
大豆1kg+水4リットル(常に差し水)
米こうじ1.5kg
麦こうじ1.5kg
自然海塩500g
道具
大きめの鍋・すし桶(丈夫なビニール袋でも可)・ザル・ボウル・サラシの袋・大豆をつぶす棒
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