17年度上五島地区第1回リーダー育成研修  
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平成17年8月27日(土)上五島:有川にて第1回の研修会
早朝から上五島へ移動。上五島でも色々な話が聞けて収穫がありました!?
有川の町役場の職員の方も含め4人の新リーダーの皆さんとご挨拶。活動主旨などを説明。

会場の手配や、道具の準備など、お疲れ様でした。

荒れ地を使って、実践研修。五島には耕作放棄地がたくさんあるようです。

チーフリーダーの田坂さんが生ごみを準備して来て下さいました。肉屋さんでもらったお肉もいっぱい…

若い田坂さんがチーフリーダーです。実践経験が少ないので、これから研修を重ねます!とのことでした。

土によく混ぜます。

草とシートをかぶせました。

米ぬかボカシを作る実習。

しっかり空気を抜いて、袋に密封します。
チーフリーダーはまだ若い田坂さん。色々なことが初めての体験の様子です。今後理解者と応援者を増やしていくことが課題のようですね。長崎県庁からも明石さんが参加して下さいました。
上五島を訪問して
雑談その1:磯焼けの実状
上五島では、周辺の海草が激減して「磯焼け」が深刻になっているそうです。
同行された環境部の職員の方も、『子供の頃はサザエやアワビがゴロゴロいたが、今はずいぶん変わった。ただ養殖魚の業者が軒並みいなくなったので、海の汚染としては、子供の頃よりはキレイなように思う。』とのことでした。

目に見える汚染、養殖業の餌の浮遊などは減ったようですが、下水道が一切ない上五島では、家庭排水は直接海へ流れ込んでいるようです。それでも合成洗剤などの使用は何の制約もないわけですから、環境ホルモンなど化学物質の垂れ流し状態ということになります。人体よりも小さな生き物たちにとっての、環境ホルモンの影響とは??

磯焼けの主な原因としては、魚の食害ということで、下記に論文が出ていました。
アイゴが大群で食べているそうです。海水温が1〜2度上昇しているためとのことです。『地元の方も、以前はあまり見なかったような熱帯魚もよく湾内を泳いでいますよ。』との雑談がありました。

環境問題は、全ての人々に関わる問題で、全てはつながっているんですね…

****長崎県総合水産試験場 桐山氏の報告より抜粋****
 …さらに、藻食性魚類の食害による被害は、ヒジキだけではなく県下各地に分布するアラメ類や島原半島沿岸一帯の養殖ワカメでも発生しています。特に平成10年以降、秋から冬季にかけての水温が例年に比べ1〜2℃高めに推移し、このことが藻食性魚類の摂食活動を活発化させているのではないかと考えられます。ここ数年の異常現象が一過性のものなか、地球温暖化の影響によって長期化するものなのか、今後、海の中の変化をヒジキに限らず、注意して観察する必要があります。

http://www.marinelabo.nagasaki.nagasaki.jp/news/hijiki.htm

雑談その2:高レベル放射性廃棄物最終処分場誘致問題
昨日、上五島を訪問した時、雑談の中で、高レベル放射性物質の最終処分場に名乗りを上げようという住民の方がいらっしゃるという話を聞き、ただただ驚きました…
(石油の備蓄基地があるだけでも、24時間警備で大変だなあ…と思っているのに。五島は、有事の際、日本国民が1週間生活できる石油を備蓄してくれています。)

私も、物理の教員として、エネルギー問題や原子力問題には強く関心があるのですが…
これはなかなか解決のつかない、悲しい問題です。
2030年代には、現在保管している高レベル放射性廃棄物を地下300mに埋める計画を立てています。高知県や鹿児島県で一部、誘致計画があることは聞いていますが…
原爆を落とされた長崎県は、まず、考えられない…と…思うのですが…これは本当に悲しい問題です…子々孫々に大きなゴミを残していくことになりますから…
人間の力を超えた物を手にすることには、必ず、大きなリスクがともないますね…
自然の循環からは、かけ離れた世界…究極のゴミを出し続ける世界です…

*****8月22日の長崎新聞記事より紹介*****
【放射性廃棄物誘致反対の住民団体発足 新上五島】

 高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致計画が浮上している新上五島町で二十一日、計画に反対する「高レベル放射性廃棄物最終処分場拒否! 上五島住民の会」が発足した。二十四日にも、原子力関連施設の立地を拒否する条例制定を求める陳情書を同町に提出する。

 同計画は、日本原子力学会専門委員などを歴任した東大名誉教授=同町出身=が代表を務める特定非営利活動法人(NPO法人)が提案。「重要な国家プロジェクトであり、自分たちの町がどうあるべきか論議を深めたい」として、同町内のNPO法人関係者や町民らが青森県六カ所村の核燃料再処理施設を視察するなどしている。

 計画に反対する住民の会の会合は同町青方郷であり、約三十人が参加。呼び掛け人で事務局の歌野敬さん(54)がこれまでの経緯や行政の反応などを報告。会長に若松郷の団体職員、山野眞一さん(56)を選任した。

 歌野さんは、七月上旬に全町議二十六人を対象に同処分場誘致の賛否を郵送で聞いた結果、反対は七人、受け取り拒否と無記名返送が各一人、残る十七人は無回答だったと報告した。

 山野会長は「一時的に交付金で潤うかもしれないが、絶対に安全ということはない。事故があれば漁業が壊滅する恐れもある。住民に意識を高めてほしい」と話した。

 同処分場をめぐっては、鹿児島県笠沙町や高知県佐賀町などで誘致の動きが表面化したが、公募中の原子力発電環境整備機構によると、二〇〇二年十二月の公募開始からこれまで一件の申請もないという。
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