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 生活習慣病、子どもの集中力欠如、少年犯罪の増加。そして若い家庭での食生活の荒廃ぶり。やはり食習慣は子どもの頃にしっかり身につけておかないとなかなか修正は難しい。そんな中でまもなく食育基本法が制定され、遅ればせながら国を挙げての食育の推進が始まるようです。これをきっかけに、「いのちいただきます」の言葉どおりの本物の食育を広く浸透させたいです。

知識ではなく体験教育を

 「朝食をとろう、ごはんと野菜を食べよう、ジュースは控える」これくらいみんな知っています。でも実行する人は少ない。小学生はまだ良い方で、高校、大学生に進むほど食の荒廃が進んでいます。結局食習慣の知識を教え込んでも、実行への強い動機がないから、自由になるほど食も奔放になるのでしょう。

 食育の根幹は、食の重大性を、食の選択が人生を変えるほどの意味を持つことを、体験を通して感じることではないでしょうか。生ごみリサイクル野菜作りは、まさに食育の根幹の部分を担っているのです。

 「生ごみを再び土に戻したら、土が元気になり、野菜の育ち方がまるっきり違った!私だっておなか畑に根を張って育っている。だから自分のおなか畑がどれくらい元気か、つまり何を食べるかで、自分はまったく違う育ち方をするんだ!」元気野菜のすごさを通してこのことに気づくと、食のことを本気で考える様になります。

また、土の中の無数のいのちが元気いっぱいの野菜を育てているように、自分に食べられ、自分の元気につながってくれる小さな生き物達、食べ物の中の無数の生命に感謝の心がわいてきます。さらには、すべてのいのちはぐるぐると回っていて、自分もそのぐるぐるの輪の一員として、食べ物を通して自然に生かされていることまで感じられるように誘導できれば最高です。


いのちをいただく食の知恵を復活しよう
私たちは大いなる自然からいのちをいただいて生きていることを理解できたら、具体的な食の知恵についても、何が一番大切かわかってきます。

※詳しくは「生ごみ先生のおいしい食育」西日本新聞社刊をご覧下さい

@元気ないのちを選ぶ
 いのちいっぱいの土に根を張ってはじめて元気野菜が育ちます(詳しく「元気野菜とは」へ)。元気野菜は土で決まるのです。
 私たちもおなか畑に根を張って育っています。おなか畑の土(=食べ物)をしっかり選べるかどうかが、心と体が元気で、思い通りの人生を楽しむための最大のカギでしょう。 

 元気な食べ物とは、野菜なら無農薬の前に、まずは旬の露地野菜であることです。旬の露地野菜のの元気さは栄養価の面からも実証されています。例えば旬からはずれた、ハウスで保護された、露地では生きられない弱い野菜を食べて強くなれるでしょうか?農薬がないと生きていけない不健康な野菜をたくさん食べたら健康になれるでしょうか?(実際、今の野菜をたくさん食べるといろいろと問題があることが指摘されています。(詳しく「元気野菜とは」へ
 「野菜がいい、○○がいい」から1歩進んで、どの野菜が、○○が、自分に元気をつないでくれる本物かを見分ける力がとても大切だったのです。

A全体をいただく
 一つの元気いっぱいの生命体の持つもの全てを偏りなくいただくことです。特に抗酸化栄養素は皮や生長点の部分に集中しているのに、今はどうしたことか、お米は胚芽も捨てて完全精白し、人参、大根、ごぼうまでほとんどの家庭で皮をむき、キャベツや玉ねぎの芯をわざわざ捨てて食べています。

現代の食材は、白砂糖、皮をそいだ小麦で出来た白パンや白めん、ビタミンミネラル類の95%が入っているぬかを除いた白ご飯、そのうえ生命力の濃縮した皮と成長点を除いた白野菜…

結局、今何も考えずに食品を30種類以上食べても、
ほとんど生命力をそぎ落としたもので、食べても食べても真に元気にはなれない?
現代子や大人たちの精神力の弱さも、この”現代型かっけ”が大きな原因ではないか?
だからこそ、いのちの食育を1ヶ月実践しただけで子ども達自身が自分の変化にびっくりするくらいに変化するわけです。
まずあなたから、できることからやってみよう!
だんだんとあなた自身がうずうずしてきて、もっとやりたくなりますよ。

B穀物が中心
 従来はたんぱく質、脂肪、炭水化物等、体の材料やエネルギーになる、重たい栄養素しか目が届きませんでした。これでは「仏作って魂いれず」のことわざどおり、仏像はできても肝心な生命力が抜け落ちています。軽すぎて分析の難しかったビタミン、ミネラルその他未知の生理活性物質こそが生命力に関わる重要な部分です。穀物の小さな一粒の中には、これらがセットで濃縮されています。生きる力が詰まっているのです。ご飯と雑穀が一番大切だったのです。

C微生物食品をいただく。
 日本古来の発酵食品(味噌、醤油、梅干、たくあん、納豆など)は、私達の生命力の源である微生物代謝物質を直接いただける画期的な食品だったのです。

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